現在、私たちが取り組んでいる
研究の紹介
脳トレアプリが認知機能に与える効果についての研究
15年ほど前に、いわゆる「脳トレ」が一大ブームを巻き起こしました。今日では、「脳トレ」は一般用語として広く受け入れられており、その人気や関心の高さは衰えていません。ただし、肝心の脳トレの「効果」については、懐疑的な見解もあれば、認知症予防に役立つとする見解もあり、現在も議論が続いています。当分野では、①脳トレによってどのような効果が生じるのか、②より効果が得られやすい脳トレの方法は何か、③どのような人に脳トレの効果が表れやすいのか、といった様々な視点から、脳トレに対する科学的な検証を行っています。
オンライン形式の認知機能検査に関する研究
医療現場では、注意力や記憶力に代表される「認知機能」を、客観的に調べるための専門的な検査が広く用いられています。しかしながら、これらの検査の多くは、近距離での対話を伴うため、昨今の新型コロナウイルス感染症の流行下においては、リスクが高い検査方法といえます。当分野では、Web会議システムを利用したオンラインによる認知機能検査の有用性を検証し、患者および医療従事者が安全に検査を実施できる体制を整えることを目指しています。加えて、医療的過疎地においては、そもそも認知機能の検査を実施できる専門家が少ない、という問題もあります。オンラインでの認知機能検査の有用性を明らかにすることで、どの地域に住んでいても質の高い医療を受けられる体制づくりに貢献していきたいと考えております。
等価電流双極子推定法(ECDL)を用いた脳内処理過程の可視化に関する研究
ヒトの認知機能のしくみを調べる方法のひとつとして、人体に害を及ぼさない機器を用いた脳活動の計測が挙げられます。現在、当分野では、脳の電気的活動の変化を捉える「脳波」を用いた研究を行っています。「脳波」は、脳活動がいつ生じたか、という詳細な「時間の情報」を得られる長所がありますが、脳のどこで活動が生じたか、という「場所の情報」は得られにくい短所があります。そこで当分野では、「等価電流双極子推定法(ECDL)」という、脳波の電気信号の「発生源」を推定する手法を用いて、ある特定の認知活動中に、脳のどの場所が、どのような時間の流れで活動するのかを明らかにする研究を進めています。
当分野の業績一覧
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研究・学会発表の報告
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研究発表を行いました(第41回日本認知症学会学術集会/第37回日本老年精神医学会 [合同開催] )
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講演を行いました(北海道大学 認知症研究共同プロジェクト拠点 スタートアップ講演会)
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研究発表を行いました(第63回日本神経学会総会)
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シンポジウム講演を行いました(第6回日本認知症脳外科学会)
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講演を行いました(知能情報ファジィ学会 シニア世代研究会)
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キーノート講演とパネル討論を行いました(The 8th World Conference on Soft Computing)
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研究発表を行いました(第32回ソフトサイエンス・ワークショップ & 第26回 曖昧な気持ちに挑むワークショップ)
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研究発表を行いました(第45回日本高次脳機能障害学会学術集会)
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研究発表を行いました(第40回日本認知症学会学術集会)
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研究発表を行いました(第37回ファジィシステムシンポジウム)